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ところ変われば?!

環境変化…第2弾

主にボーズマン(つまりここの近隣)の人々を対象とした、BEARClass
(クマの生態とクマウオッチングをメインにしたイエローストンでの自然教育プログラム)に、
仕事でいってきました。
そのときに撮影した様子はちょっとがんばってもうひとつの記事でアップしますが、
先にライラックの続きで環境変化の話をひとつ。

前回仕事でイエローストンにいったときに、公園ゲートをはいってすぐの草原に、
黄色のアブラナ科っぽい植物が一面はびこっているのがみえました。
この場所は今までは緑の柔らかい草に覆われていたそうなのですが、
3年前からこの植物がどんどんふえて今のようになってきたそうです。
これは実は移入種で、今までバッファローやクマが食べていた草がどんどんなくなり、
反対にこの植物が増えているのですが、最大の問題は、一気に開花したかと思うと、すぐに赤茶色に紅葉し、次の春までずっとかれた状態になるということなのです。
つまり、動物にとって、えさとなる栄養のある時期はものすごく短いということです。

今回その植物の様子を確認してきたところ、確かに以前黄色一色だった場所は今は赤茶けて、近づいてみると、すべてが小さい種子をつけていました。前回の観察が4月28日、今日が5月14日なので、約2週間での変化です。
環境変化…第2弾_d0122331_14314948.jpg

環境変化…第2弾_d0122331_14321256.jpg


ちなみにこの植物のレポートをまだきちんと読んでいないので、どこの国からの移入かはっきりわかりませんが、アジアかどこかの砂漠地帯の植物だそうです。
なぜその植物がはびこるようになったか?

これはもう、いままで草が生えることができた場所が、温暖化の影響で乾燥・砂漠化しているからに他なりません
実は、この植物を撮影したゲート付近のほかでこの植物の目立つ場所はありませんでした。
でも、いろいろしゃがんで植物を観察していると、けっこう園内のあちこちで、すでにこの植物が入り込みはじめていることがわかります。
公園の動物たちのえさがなくなりつつある、温暖化現象。。
本当におそろしいお話です。

ちなみにさらに深くこの植物のことをしらべて見たいひとのために。
Allyssum desertrum という、アブラナ科の植物です。
もし詳しい情報をご存知の方がおられたらぜひコメントを!



by tinbraun2 | 2007-05-14 14:41 | しぜん

自然度たっぷりのアメリカモンタナの大地で起こるいろんな発見をお伝えしていきます
by tin2

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