こんな交流
北極からの風がモンタナまでやってきて、厳しい天気が続いています。現在外気温マイナス4度F。これを書くといつも、さて、摂氏は何度なんだろうと思います。まだ全然ぴんと来ない数字です。ま、摂氏でマイナス4度でも十分寒いんですけど(調べてみたらば、マイナス20度だそうです…)。実はこの天気予報は、先週から予報されていて、まだ暖かい天気だった頃にその天気予報をキャッチした旦那からながーいメールが送られてきました。読んだらかなり心配になるような内容が書かれていました。たとえば、こちらはガスでのセントラルヒーティングシステムがふつうで、屋内は通常どんなに外がさむくてもそれなりに暖かなのですけど、そのセントラルヒーティングシステムががんばりすぎて火事になるかもしれないから、万が一逃げ出さないといけない時には子ザルが別の部屋で寝ていないほうがいいので、一緒の部屋に寝る方がよいとか、ひょっとしたら車のエンジンがスタートしないかもしれないので、学校の近くにホテルを取った方が無難かもしれないとか、万が一出先で車がスタートしなかったことを考えて車の中には寝袋や余分の衣類を入れておくべきだとか。そのほか、ドアの隙間や窓の隙間を防ぐようなできるだけの対策をするようにとのいろいろ指示があり、、、それで先週はそのための対策に大わらわに走り回って頑張ってみたのでした。そのメールはかなり大げさにもとれますが、最高気温がマイナス1度Fの世界を経験したことがないので、それはそれなりに深刻に受け止めて動いたのでしたが、そのおかげなのかどうなのか、幸い今のところ家の中はそれなりに暖かで、でもヒーターが火をふくほどなことにならずなんとかなっています。幸い車のエンジンもスタートし、途中でとまることもなく、今のところなんとかなっています。前回12月もこんなに寒い天気があったのですけれど、その時に比べて気温はさらに低いのですが、幸い道路が暖かで道に雪が全くないところにこの天気がきたために、道路が凍っておらず、運転もあまり支障がありません。前回12月は雪が道路に残ってそこにこの寒さがきたので、全部アイスバーンの道路はかなり危険でした。
さて、こんな天気もモンタナならではなのですが、今日はその寒いところに太陽が昇ってきて、ほんとに美しい景色でした。(写真はなくて残念)で、そんな天気の中、最近なるべくいくようにしているスイミングに子ザル君を学校でおろしたあと、髪が濡れると寒いなあなどとは思ったけれども、ちょっと頑張っていきました。実は毎日この時間にはこのような人が来るといった、大体のメンバーが決まっていて、お年寄りの多い時間帯です。いつも感心するくらい毎日同じ顔ぶれの80代のおばあちゃんが「あなたどう?」「まだ生きてるわ、幸い」なんて会話を交わしながらお互いの健康を確認していたりしています。私は行くたびにその人々の顔と会話をちらちら聞きながらも、話の中に加わったりすることはなく過ごしてきたのですけれど、つい先日「あなた名前はなんていうの? 大体毎日のように会うんだから名前ぐらいは交わしましょうよ」といわれました。実際こちらではほんとにいつでもどこでも、全然知らない人にふつうに話かけられることが多くて、日本に戻るとどうしてこんなにみんなお互いにあいさつをしないんだろうと思うくらいです。毎日知らない人だって、こちらのように挨拶くらい交わすような社会になれば、今日は一日だれとも口を利かなかった。。なんてさみしい日がなくなるのになと思うのですけど…。さて、そんな風にだんだん私が、スイミングの場所で常連さんの一人に認識されつつあるのだなと思うようになってきたこの頃ですが、きょうこの寒さの中で再び訪れたこのプールで泳ぎ終わったあと、また、大体この時間に一緒になる、まだ名前を交わしたことのないおばあさんと目があいました。いつもはお互いにっこりしあうくらいで話をしたことはなかったのですが、おばあさんは珍しく「寒いわねえ。」と話かけてきました。それで私は「実は旦那が今出かけていていないのだけど、心配してこんな内容の長いメールを書いてきて、先週はいろいろ走り回って準備して大変だったのです」といったような話をしました。するとおばあさんは、なるほどご主人の心配ももっともだという顔をして、すごくまじめな顔で、「あなたはどこにすんでいるのか?私の名前は●●というのだけど、電話番号を渡すから、万が一家が寒すぎるとか、トラブルがあったら助けに行ってあげるので連絡しなさい」というのです。正直このおばあさんとはその時はじめて名前を交わした状態で、電話番号をもらっても多分万が一なんかあったとしても、この人の手をわずらわすことにはならないだろうと思われるのですが、住所をきいたこのおばあさんは「私の家はそんなにあなたのところから離れているわけじゃないから、もしなんかあったら駆けつけられる距離にあるから」というのです。でも「多分昨晩のものすごい寒さでも火事もなく、家もそれなりに暖かくすごせたので、多分電話番号をお聞きしなくても大丈夫だと思います」といったのですが、おばあさんはさらに「それなら今教えないけど、もしほんとにそんなことにでもなったら、スイミングセンターに電話すれば私の電話番号を知ってるから、万が一のときはセンターに電話して、うちに知らせてきなさい」というのです。
私はこのおばあさんの提案に驚きつつも、何て親切な人なんだろう…とものすごく感心して、ほっこりした気分になったのです。日本では隣人とでも挨拶をせず、他人が何をしていようが感心がないような空気がどんどん増えているのに、このおばあさんはただ最近毎朝見かけるだけの私に、本気で手助けするつもりでいるのです。(おべんちゃらで、そんなこといってもあなたきっとかけてこないだろうから…と思っているわけではないのです)。最近子ザル君が学校に行くようになり、私も外に出る機会が増えて、いろんな人と話をする機会が増えてきたのですが、西部の田舎町だからなのか、ほんとにこの町は親切で優しい人が多い場所だなあと思うこのごろです。
こちらは奉仕の精神が日本に比べて発達していて、いろんなボランティアがふつうに成立している社会なのですけど(これは宗教と関係しているのかもですが)、日本でもこんな風に何か大地震とか津浪とか特別なことがなくても、毎日のようにだれかが誰かを気遣い、気に掛ける社会であるといいなあと思ったのでした。
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