ところ変われば?!

こざるくん、バレーダンサーデビュー!?

以前このブログに書いたことがあったかどうか忘れてしまったのですが、こざるくんは4歳のころからバレエを習い始めました。はい、あのタイツをはいて踊る、あのバレエの方です。
けして彼がやりたいといったわけではなく、母がバレエにあこがれていたからでもないのですが、バレエというのは音楽のリズム感を身に着けるのにも、しなやかな体を育てるのにも、運動能力を高めるのにもよいなあとおもっていたところ、たまたまこちらでお友達になった男の子のお母さんがなんとバレエの先生で、おまけに小さい子供のクラスを教えている上、お友達の男の子も仲間がいたらクラスで一緒にスタートできるかもしれないなんて話だったので、それで気軽に始めたのでありました。
行ってみたらばやはりバレエは女の子人気大。あのピンクのひらひらしたチュチュを着たい女の子が多いうえ、そんな服を着せたいお母さんも多いようであります。なので、最近少し男の子の世界と女の子の違いがきになるようになってきた?こざるくんはそんな女の子だらけの中に交じってバレエを習うのがなんとなく不満で、おまけにお友達の男の子も一緒にいるからと安心していたらば、「あまりやりたくない」との理由でその男の子もさぼりがち。だんだんいやになってクラスにいきたくないよなんてぶつぶついっていたのですが。。。
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そんな折、こざるくんのダンスカンパニーで、6歳になった子供なら、くるみ割り人形に出られるという話があり、せっかくだからやってみよう!とプッシュしてみたのでありました。
興味はあるといいつつも、まだぶつぶついっている子ザル君、とりあえずオーディションがあるというその日にいつものスタジオを訪れたのであります。
するとなんと狭いスタジオから人があふれていました。受付に長打の列。入るまでに30分もかかりました。

ここでも女の子はいっぱいなのですが、男の子はちらほら…。実はオーディション、私たちは参加したのですけれど、男の子は出たいとさえいえば、オーディションにいかなくても出られるというほどの引っぱりだこ状態らしく。それほど男の子のバレエ人気は薄いようです。これは日本でも同じでしょうね、きっと。

いってオーディション参加料をはらったら、ゼッケンをつけて、部屋に入り、準備体操。その他、先生の模範演技をみながら少々演技をしたりしました。
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写真は、くるみ割り人形の中のネズミの振り付け部分を踊ってみているところです。
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また、これがモンタナの田舎のバレエらしく…というのでしょうか、ぎすぎすしていないおおらかで優しい心もちがそうさせるのかわかりませんが、オーディションというからには、あまり上手ではない子供は落ちるのかといえばそうではなく、オーディションに来た女の子は(男の子はこなくてもOKなので)全員なんらかの役を割り振ることが基本だとのことで、NYのブロードウエイショーのオーディションのような危機迫るようなものではないのでありました。
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さて、このオーディションののち、子ザル君の役はくるみ割り人形の中の兵隊さんのひとりに決まったのでした。
その後、初リハーサルから本番まで、最初の頃はほぼ2週間おき、次第に1週間ごと、本番前は4日続けてのリハーサルがありました。
最初は狭いスタジオの中で、兵隊さんと、そのシーンに関係している人々だけが集まってのリハーサルだったのですが、全体を合わせていくにつれて、その舞台の全容が次第に明らかになっていきます。
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子ザル君たちのパートは長い舞台の中のほんの10~15分程度。練習した振り付けもそれほど複雑ではありません。なので、初日のリハーサルで習ったことをただただ反復練習するのみです。
それでもリハーサルを重ねるうちに、次第に子供たちの動きがまとまっていくのがわかります。子ザル君も敬礼の姿がだんだんキリリっとしまって見えるようになっていきました。
また、最初は自分のパートだけだったリハーサルがどんどん全体リハーサルになるのにつれて、自分が大きい舞台のその一部を担うのだという自信や、プライドというものを次第に感じるようになっていくようで、あんなに最初の頃、バレエについて不満をもらしていたこざるくんは、バレエそのものも好きになり、リハーサルも大喜びでいくようになったのでありました。

さて、本番の前は2日ほどの舞台リハーサルがあり、照明やオーケストラの音楽とのチェック、ドレスリハーサル等がありました。舞台上ではほぼ本番そのままの演技がみられます。参加者の親とすれば、こういった舞台が形作られていくすべての過程をびっちりみられてかなりお得であります。
こんなことは、実際体験してみなければまったくもってわからないのですけれど、本番の舞台だけを客席から見るのとは全く違う面白さを体験したのであります。

最終日の最後の舞台以外は、私もボランティアとして、舞台裏で子供たちの着替えのお手伝い等をしていました。舞台の裏では、大人の女性専用の楽屋と、女の子のための楽屋と、男の子と男性専用の楽屋の3つに分かれて、私は男の子の着替えのお手伝いだったのですが、舞台裏で出番のキューをまつ人々の姿を見られてそれはそれで楽しいおしごとだったのであります。
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たとえばこの女性は最初のパーティシーンで少し年輩のカップルを演じる予定の方だったのですが、割り振られたショッキングピンクのドレスに合わせて、自分でショッキングピンクのタイツを購入したのだといって、嬉しそうに裾をまくって見せてくれました。舞台監督からも『せっかくだからもっと裾を舞台の上でもまくって見せて!』といわれたのと嬉しそうにされていました。この女性については、どういう経緯でこの舞台に出演が決まったのかわからないのですが、この女性の隣に立っている男性も、その他最初のパーティシーンで出演した男性陣は、みんなバレエを習わせている子供を持つ親たちで、ボランティアでこの出演を引き受けているのであります。でもみんな衣装をつけて舞台に立つと、もうとても素人にはみえないのでありました。
舞台の主な踊りを務める主要女性ダンサーたちは、別の楽屋にいたので、その雰囲気はわかりませんが、やはり本番前は緊張やいらいらなどいろいろあったようにみえましたが、子供たちの楽屋側はただただ舞台への興奮と、楽しいわくわく感が伝わってくるばかりでありました。
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特に男のたちといえば、楽屋に出番のキューが出されるまでは、こちらが『そろそろ衣装に着替えましょう』といわなければ、みんなで囲んでゲームばかりに興じているほどで、なんの緊張感もありません。
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それでも、出番待ちの時間は、廊下でかなりの時間(20分から30分ほどだったでしょうか)ただただ並んでまたないといけないのですが、子供たちは出待ちのその時間も決して嫌いではないようで、静かにしましょうと少し注意は受けるものの、小さい子供たちにしては実に我慢強く、意外に静かに舞台そでで待っていました。それぞれはそれぞれに自分の役割を自覚して、楽しんでいる様子なのでありました。こんなとき、親はついて世話を焼いたりしないのであります。
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そして舞台では、子供たちそれぞれがずいぶんプライドをもって、自分の演技をきっちりとこなしていました。突然舞台のそででしりごみしたり、変にぐずったりといった子供はひとりもいません。あれだけの演技を大入り満員の大聴衆の前できっちりこなせるのはさすがアメリカという国の子供たちであるなあと感心したのでありました。
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ここアメリカという国は、人前で何か意見をいったり、何かをやって見せる際に、決して尻込みをしない人を育てることのできる国だというのが、ここに暮らしながら強く感じることのひとつです。いったいこの国のどんな教育がこういう人々を育てるのでしょう。
自分がかつて小学校の学芸会に出た際に、みんなが恥ずかしがって演技をしたがらなかったりしたことを思い出しつつ、子ザルをはじめ、数十人にも及ぶ(いったい何人だったのでしょう、多分100人に近い子供たちだったのでは?)子供たちの、あの照れのない、堂々とし、生き生きとした演技にただ感心するばかりなのでした。

子ザル君はよほどこの舞台に魅了されたらしく、本番が終わった翌日から「今日舞台がないのがつまらない」とか、「はやく次の舞台に出たい」などとブツブツいっています。くるみ割り人形の舞台がきっかけで、バレエ自身もすきになったようです。

ちなみに兵隊の隊長さんの役をした男の子はちょうどNYからモンタナへ引っ越してきたばかりの家族の子で、NYではたまたま奨学金でバレエ学校にいっていたそうです。たまたまというのは、本人がバレエをしたかったわけではないのに、素質があったためにその学校の一員になれたということで。
妹もバレエをしており、今回その妹がモンタナでもバレエを引き続き習いたいからと、バレエ教室に家族で訪れたところ、その男の子もバレエ教室に登録しなくてもいいから、ぜひくるみ割り人形にはでてみないかとさそわれ、じゃあこれが最後のバレエだと参加したそうです。その男の子はバレエよりももっと武道とか体操のような男性的なことをしたいといっていたそうですが、くるみ割り人形でかなりよい役をもらって、プライドをもって演技をするうちに、バレエを続けてもいい気持ちになったそうです。NYはけして子供たちに即舞台に立たせてくれたりする場所ではなかったので、今回が彼にとっても初めての大舞台だったのです。大きな舞台を経験することはそんな心の影響もあるんですね。
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日本のバレエ団はそんな機会を子供たちにあげているでしょうか?NYと同じで舞台に関してはもっとシビアなのでしょうか。
でも今回の舞台、素人の子供たちがいっぱいでたからといって、決して学芸会レベルではない、素晴らしい演技でした。子供たちを信じて任せることもとっても大切だなとおもったのでありました。
(あ、もちろん大人の素晴らしいバレエダンサーが周囲にいることも忘れてはならないのではありますが。)

子ザル君はもちろん来年も出ると、気合充分であります!
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by tinbraun2 | 2013-12-19 19:35 | 新生活?!

自然度たっぷりのアメリカモンタナの大地で起こるいろんな発見をお伝えしていきます
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