ところ変われば?!

熊あらわる

お仕事で約10日間お客様と一緒にイエローストーンとグランドティートンをまわってきました。到着される前日まではものすごく寒い日々で、荷物もだんだん冬物か…と、夏のツアーよりも大目にマフラーなどの小物やフリースなどをいれたらば、到着と同時に快晴夏日の毎日。インディアンサマーになるときいており、半袖も数枚いれていたので大丈夫ではありましたが、荷造りしつつも、冬物小物類をいれずにはいられない寒さだったのがウソのよう。
おかげで毎日のハイキングも気持ちよい日々をすごしました。
イエローストーンも秋を迎え、エルクのオスは立派なツノでメスの群れの中にどっしりと構え、時々笛のような声をたてて周囲のオスを牽制、メスにアピールしています。
周囲のアスペンやコットンウッドも毎日のように色が濃くなってきています。
すべての野生動物が、これからやってくる冬に備えて、毎日大きく移動したり、冬籠りの食糧を備蓄したり、一心不乱に栄養をつけています。
わたしたちはイエローストーンの中でもホワイトバークパインという松が多く生える3000メートル級の山にもハイキングしました。この松ぼっくりはグリズリーが一番食糧として依存している植物で、松の実りの季節には熊がよくやってきます。
お客様に出かける前に「熊に出会う可能性が高いですよ」とお伝えし、山登りの前にとったトイレ休憩の場所でベアスプレーを購入しました。
…といっても、自分自身、今まで見ることはあってもお客様とご一緒の時での至近距離はなかったので心がまえとしては50%くらいだったのですけど。

ところが!
前半の草原地帯が少しきれ、ホワイトバークパインの木立が両脇にちらほら見え始めたとき、私たちの前をいっていたグループが立ち止まってしきりに樹木のてっぺんを見ています。
「何をみてるんでしょうね? 鳥かな??」と、見えにくい木立に双眼鏡をむけて声をひそめたところで、前方からそっとやってきた女性が「熊がいます。静かに」とのこと。
一瞬息をのみました。

お客様も私が言った「熊に出会う可能性」については笑い飛ばす程度のパーセンテージで
(たぶん5%程度だったのでは?)信じていた熊との出逢いでしたが、本当に熊に出会ってしまったのでした!

まずは、その熊がブラックベアかグリズリーか確認。
グリズリーだったら歩いて通るべきか否か…考える必要も出てきます。
耳と顔を見るとブラックベアー。松ぼっくりを食べるのに夢中な様子です。
たぶんもう私たちの存在には気づいているけど、別に気にしないでいるようです。
これならまあ、静かにそっと通り過ぎれば、樹上ではあるものの、わずか道から3-4メートルの程度に生える木とはいえ、なんとかなるか…。
とか考えつつ、とりあえず大勢のお客様なので、みんなで固まっていきましょう、と進んでいったのでした。
多くのお客様が意外に大胆に木立の近くにたちどまり熊の写真を撮っています。
私はずいぶんそばではらはら…。
万が一ブラックベアがおりるつもりになれば一瞬で襲われる距離です。
最初樹上枝に隠れて顔が見えなかったので、よい写真を撮れた人はほとんどおられなかったのでは?と思うのですが、しばらくまだ残って写真をとっていた最後尾の人々のすぐそばで、突然ブラックベアーが食事の手を止め、まるで私たちを「何がいるんや、なんや邪魔やな…」といった様子でこちらを見定める動きをしたときは思わず後ずさり…。
熊の邪魔をしてはなりませぬ!! 熊の表情はあまり穏やかではありませんでした。

意外にそれでもまだ樹上だからと、カメラを構える手を止めない人もいて、私としては大ドキドキでした。

その後頂上まで到達し、かえってきたときにはもうそのブラックベアーは姿がなく。
まあこんなものかという雰囲気で安心しきってみなさん山を下られたのですが、
山のふもとでまっていた運転手のいうことには『あなたたちが出かけて行ったあと2匹の小熊連れのブラックベアと1匹のグリズリーがやってきて一時レンジャーもきて道がしまった』とのこと。

ああ、なんて私たちはラッキーだったのでしょう。
安全無事な状態で、美しい熊を見られたのは。
野生動物との出会いはとてもうれしいのですが、近すぎるのはお互いにありがたくないことなのです…。

さらには、この山を下り、移動していくバスの中では同じか、はたまた別の熊か、ブラックベアーが山裾をあるいてくる姿もしっかりとみられました。2匹め(2回目?)の近い熊。
この熊はバスの中からだったので、ずいぶん安心してきちんとみることができたのでした。


(今回のツアーのお客様もしもこの記事を見られたら、熊の写真があったらぜひ送ってくださいませ!)
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by tinbraun2 | 2011-09-30 09:52 | しごと

自然度たっぷりのアメリカモンタナの大地で起こるいろんな発見をお伝えしていきます
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