ところ変われば?!

いとおしきものたち

3月のはじめにモンタナに戻ってまいりました。
その後時差ボケが取れぬ日々が続いて、毎日明け方まで延々と起きる日々。
ちょうどそんな時、その時差ボケの疲れで少し早めに深く眠っているところ、日本のニュースが流れている、きっと疲れているだろうけど起こしたほうがよいかとおもって…といわれて、12時にテレビの前に座りました。
そこからテレビの前にくぎづけ。何が起こったのか最初はわからなかったのですけど、いずれにしても阪神淡路大震災が起きたときも、こんなだったなー…(なにかわからないけど、とりあえずすごく大変なことが起きたのだ!というざわついた気持とともに、自分が他人事としてテレビを見つめる何とも言えない罪悪感のような…落ち着かない気持ち。)違ったのは自分は日本にいないということでしょうか。さらに遠くから日本という国を眺める自分。

とりあえずそれから3日3晩、毎日モンタナの地で、日本語のニュースを見つめる日々がつづいきました。(4日目ぐらいから、さすがに疲れてきて、ニュースは断片的に確認することにしたのですが)

そんなテレビの中で、被災したものの、全員無事に生き残れたという家族ががれきの中で写真を探す姿がうつっていました。心の記憶にはあってもおぼろげになっていくその頃を映し出したもの。それが少しでも見つかってほしい…と。がれきの下から赤ちゃんのときのこどもたちの写真を見つけて喜ぶ姿。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
d0122331_19505769.jpg

我が家は物持ちがいいというか、母が上手に保管してくれているおかげで、私たち兄弟が幼いころに使っていたおもちゃの類はいまだ健在で、子ザル君はそんな時代のおもちゃも活用しています。
そして今回実家に戻ったときに、私が幼いころに大切にしていたぬいぐるみ、母が作ってくれたお人形など、もう相当に古ぼけたものになっているけれど、捨てるにすてられずおいた者たちを見せると子ザル君は抱っこしたりして遊んでいるのをみて、母も、それならばと、もう年代とともにしみの増えた人形の顔を丁寧に洗剤でぬぐったり、洋服を洗ったり、新しくナイキ(笑)のくつしたを人形用にサイズ調節をしてはかせてあげたり、グレーになったぬいぐるみも汚れを落として少々きれいになったりしたのでした。やはりこのような者たちは特に自分が大切にしていた分、汚れているのですけど、だからといって簡単には捨てられず、子ザル君が少しきれいになった彼らを、うれしく抱っこしていたりするとこんな歴史ある?彼らをやはりゴミ袋などに入れるなど到底できない!
と思ったりしたのです。

そんな彼らの歴史を紹介しようかと撮影した写真を、このテレビの映像を見たときに思いだしました。
津波が流したものは、(もちろん家族が無事ならばまだ何よりなのかもしれないけれど…)家具財産だけでなく、こんな思いでの詰まったものたちなのです。他人にとってはもうすでにおんぼろで、なんの役にも立たないものかもしれないけれど、人形の髪の毛がもう虫に食われて少し時代ともにうすくなっていて、植毛しないと(笑)いけない状態であったりして…それを母が新たな毛糸で作りなおしたりして。物はただの物に非ず。1つ1つに歴史があります。そんな思いでのものたちはきっとどこの家にもいろいろあったはずで。

なのにそんな「もの」どころか、写真の1枚すらなくなってしまったら…?

我が家は銀行で金庫を借りているのですが、お金のようなものはほとんど入っていません。中身はほとんど今まで撮影された思いでの写真を焼いたDVDのようなものばかり。

今回のような津波がきたら、銀行の金庫もけして無事ではなかったかもしれないけれど。
でも、1枚の写真を探し当てて大喜びする家族の姿をみて、家や財産だけに限らない、失ってしまったものの価値について、考えることになったのです。
[PR]



by tinbraun2 | 2011-03-24 19:55 | せいかつ

自然度たっぷりのアメリカモンタナの大地で起こるいろんな発見をお伝えしていきます
by tin2
プロフィールを見る
画像一覧

フォロー中のブログ

最新のトラックバック

思い出のクリスマス
from Anything Story

検索

ファン

ブログジャンル

画像一覧